技法とポリシー

「仮名の書」の美から影響を受けた作品創りを通し、日本文化の美しさを伝える

仮名の書とは、平安時代に藤原行成らによって書かれた日本独自の書です。

藤原行成
「関戸本古今集 伝藤原行成筆」より

 

長年学んできたこの古典の”仮名の書”の、シンプルな美しさに魅せられ、
その線を生かした絵画を模索してきました。

線の技法
「私なりの”仮名の書”の線の解釈」
かなの”流線、余白の美、シンプルさ”を基に
表現しました。
この表現が私の作品に生かされています。
上から、
・筆
・ロットリング(線画)
・油絵、アクリル
による表現(図をクリックすると大きくなります)

 

まずは、ロットリングによる流線を生かした絵に挑戦してみました。
パステルでやわらかく着色し、アンティークな雰囲気をだせるよう試みました。
この技法は、「FAUCHON」のイラストで生かされています。

フォションs
「FAUCHON」
1999年 ロットリング・パステル

 

その他、アクリルや油彩、日本画、水墨画・・・・と、ジャンルを超えた作品を
“仮名”の流線と余白の美をもとに、えがいてきました。

郷愁s
「郷愁」
2015年 水墨画

 

また、美しい墨色も、インスピレーションの源となっています。
白黒の世界に色をつけると、「紫陽花」のような表現になります。

紫陽花s
「紫陽花」
2013年 水彩

 

年齢を経て感じたことは、日本文化の美しさでした。

これからは、仮名の書をより深く学び、また、そこに絵を描いてみたりと、
私なりに新しい作品創りに挑戦していきたいと思います。

薫風s
「薫風」
2015年 書(Modern)