ミュシャ展

先日、ミュシャ展に行ってきました。
テレビでも放映されていたので、混雑は覚悟していましたが、
朝1番で、既に長蛇の列でした。

ミュシャの絵は、アール・ヌーヴォーの、美しい女性達のイラストで有名ですが、今回は、チェコ国外では初公開の”スラブ叙事詩”に強く惹かれ、ぜひ近くで・・と思い、大混雑を覚悟で会場に向かいました。

作品は、天井まで届くほどの大作で、入り口から奥まで、この”スラブ
叙事詩”シリーズが続きます。


(会場内、一部撮影可)

作品の大きさもすごいですが、ミュシャが、このような絵を描いていた事に、大変驚きました。
一緒に作品に入り込んでいるような感覚、リアルさと夢の交錯・・・今まで体験したことのない、壮大な絵巻物でした。

これらの作品は、ミュシャのルーツであるスラブ民族の複雑な歴史的背景を基にイメージされたそうです。

チェコスロバキア共和国出身であるミュシャの晩年は、このシリーズを描いていたこともあり、愛国主義のレッテルを貼られ、ナチスに捕らわれてしまいます。
そして、厳しい尋問ののち、体調を崩し、亡くなったそうです。

最後の作品は、未完成で終わっています。

”作品には意味がある”と思いますが、
このような作品が生まれたのには、命がけの
訴える思いがあったのですね。

平和な世の中であって欲しい・・。
心より願ってます。